幕末維新を読む 3 柳井市内の幕末維新史跡と関連スポットの好ガイド

岸田稔明編著『柳井にっぽん晴れ街道―小瀬上関往還・岩国竪ケ浜往還』
柳井にっぽん晴れ街道協議会発行・2017年5月・税込2000円
購入に関する問い合わせ:0820-23-8563

柳井市の中心部で互いに接近しつつ、岩国方面と周南地域を結んで柳井市域を縦断していた2本の街道――それが小瀬上関往還と岩国竪ケ浜往還である。これらは古くから地域地域の生活道路でもあったので、沿道には今もたくさんの史跡が残っている。
この本は往還沿いの地勢・地理・名所・遺跡・史跡・旧家・名店・街道施設・宗教施設・公共施設などの重要スポットを隈なく拾い、地域ごと道順ごとに番号をつけ、全スポットにカラー写真付きでその由緒・歴史を解説する。スポットの数は、筆者が数えてみたところでは、(順路によるダブりを除いて)439箇所にのぼる。柳井の地理と歴史を知るのに、これほど見やすく、面白く、包括的なガイドは他にないだろう。
439スポットのうち、幕末維新関連が19ある。大畠地区に1、遠崎地区に6、柳井地区に2、阿月地区に9、新庄地区に1。遠崎はほとんどが月性さん関係だが、阿月の旧跡の主は秋良敦之助・世良修蔵・赤禰武人・白井小助・芥川義天・国行雛次郎等々、多士済々だ。最近新庄で岩政信比古の屋敷の発掘が進んだ。こうして、月性の説法=政治的言論人活動、阿月を拠点とする地域ぐるみ・住民ぐるみの維新運動、信比古が促したであろう国学思想の伝播といった、この地域の幕末維新の情勢が、地図の上ではっきりと見えてくる。
柳井を訪れる人には、ぜひお手元に備えていただきたい1冊です。(2017.07.25、森本政彦記)

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